🟦 なぜ今、家族に話すと決めたのか?
🔹 僕の身体が発していた“限界サイン”
入社前から、原因不明の高熱が続き、入社式を欠席。
その後も体調は思うように回復せず、吐き気を伴う不調が数年にわたって続いた。
逆流性食道炎、慢性胃炎といった症状が慢性化し、消化器系の不調が僕の“普通”になっていった。
さらにここ数年は、頸椎ヘルニアや大腿骨の骨折など、身体的なトラブルにも見舞われた。
働き方そのものが、自分の心身に合わなくなってきている。
そんな漠然とした不安が、次第に「確信」に変わっていった。
決定打となったのは、“睡眠”だった。
何時に寝ても、必ず朝4時前には目が覚める。
ある日を境に、起きた瞬間に漠然とした恐怖心が襲いかかってくるようになった。
その朝は、1時間以上その症状が続き、営業に出かけるふりをして病院を訪れた。
そこで言われたのは「不安障害」という診断だった。
🔹 心が折れかけた僕を支えてくれた存在
精神的にも肉体的にも限界を感じていた僕に、
「いつでも辞めていいよ」と奥さんは言ってくれた。
本当にありがたい言葉だった。
でもその頃の僕は、
退職後のことを考える余裕すらなく、辞める勇気もなかった。
上司に相談して、負担の少ない担当へ異動。
仕事のペースを落とすことで、少しずつ日常を取り戻していった。
奥さんは僕の変化に気づきながらも、急かすことなく、
ただ静かに、そして優しく支えてくれた。
この「寄り添い方」があったからこそ、僕は再び立ち上がれた。
🔹 冷静さを取り戻したときに見えた「本当の気持ち」
ようやく体調と心が落ち着き、少しずつ冷静さを取り戻したとき、
僕は改めて自分の人生と向き合うようになった。
実はもともと、「会社に縛られない生き方」に憧れを持っていた。
だから、コロナショック直後の2020年には資産運用を始め、
将来に備えて貯蓄もコツコツ続けてきた。
当時はまだ「退職」なんて口に出せる状況ではなかったけれど、
自分の中で「FIRE」や「サイドFIRE」といった選択肢を少しずつ現実のものとして描き始めていた。
🔹 「信頼」があるからこそ、一歩を踏み出せた
困難を乗り越える中で、奥さんとの関係にも変化があった。
コミュニケーションを重ねる中で、僕たち夫婦の間の信頼関係は、より強固なものになっていった。
退職の意向を伝えたとき、奥さんは驚くほどあっさりと「いいんじゃない?」と答えてくれた。
実はそれ以前にも、「もう仕事辞めたら?」と何度か言われていたことがある。
これは僕自身が、日々の言動で“信頼ポイント”を積み重ねてきたからだと感じている。
僕は奥さんを尊重しているし、奥さんも僕の考え方を尊重してくれている。
だから僕が「こうしたい」と話したとき、内容が伝わっていれば、理由は問われない。
「あなたが考えたことなら大丈夫」
そう言ってもらえるのは、お互いが“依存”ではなく、“主体的に支え合ってきた関係”だからこそだ。
あなたにも、きっと“信頼でつながっている誰か”がいると思う。
その人の言葉に疑問を抱かないのは、
これまでに積み重ねてきたものがあるからじゃないだろうか。
信頼関係は、人生の決断において、もっとも力強い後押しになる。
僕は今、それを心から実感している。
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